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「最近、愛犬や愛猫の咳やくしゃみが止まらない」「息が荒くなって心配……」そんなお悩みはありませんか?もしかすると、それは湿気が原因かもしれません。
湿度が高い環境は、犬や猫の呼吸器に負担をかけ、咳やくしゃみ、呼吸の乱れなどの症状を引き起こすことがあります。特に、冬でも湿度が70%前後になることが多い沖縄では、呼吸器のトラブルを防ぐために、湿気への対策が欠かせません。
今回は、飼い主様に向けて沖縄特有の高い湿度が犬や猫の呼吸器にどのような影響を与えるのか、そして予防や日々の管理のポイントをご紹介します。
■目次
1.沖縄の高湿度が犬や猫に与える影響とは?
2.要注意!湿度が原因で起こりやすい症状
3.室内を快適に!湿気対策のポイント
4.動物病院への相談・受診のタイミング
5.おわりに
犬や猫は人間のように全身で汗をかくことができないため、暑いときは舌を出して「ハアハア」と呼吸し、唾液を蒸発させることで体温を下げようとします。
しかし、湿度が高い環境では唾液が蒸発しにくくなり、体温の調整がうまくできなくなってしまいます。その結果、息が浅くなったり、呼吸が荒くなったりすることがあります。
中でも注意が必要なのが、フレンチブルドッグやペルシャ猫などの短頭種です。
これらの犬や猫は、鼻の奥が狭く、もともと呼吸がしにくい体のつくりをしています。さらに、口の中も小さいため、湿度が高い環境では体温調整がうまくできず、呼吸に負担がかかりやすくなります。
また、湿気が高いとダニやカビも増えやすくなるため、アレルギーを持っている犬や猫では、咳やくしゃみ、息苦しさなどの症状が出てしまうこともあります。
高湿度の環境では、犬や猫に以下のような呼吸器の症状が見られることがあります。
◆咳が出る
湿度が高くなると、室内にカビやダニが発生しやすくなります。これらにアレルギー反応を起こすと、咳の症状が現れることがあります。
アレルギーの初期には、さらさらとした透明な鼻水が出ることもあります。
◆くしゃみが続く
アレルギー症状が出ると、くしゃみが何度も出るようになるケースも見られます。
◆呼吸が荒くなる
気温が高いときに、愛犬や愛猫が口を開けて「ハッハッ」と浅く荒い呼吸をしている場合は、熱中症のサインかもしれません。熱中症が進行すると、嘔吐したり、ぐったりして動けなくなったりすることがあり、命に関わる危険もあります。
また、アレルギーが悪化しても同じように呼吸が荒くなり、呼吸が苦しそうに見えることがあります。
咳やくしゃみが何日も続いているときや、少し動いただけで息が上がるような様子があるときは、迷わず動物病院にご相談ください。
▼熱中症対策について詳しく知りたい方はこちら
沖縄の高い湿度から愛犬や愛猫を守るために、日々の暮らしの中でできる対策を取り入れてみましょう。
◆除湿でムシムシ対策
除湿器は、室内の余分な湿気をしっかり取り除いてくれる心強いアイテムです。湿度が高くなりやすい日は、早めに除湿を始めることで、室内の快適さを保ちやすくなります。
お部屋が広い場合は、サーキュレーターを併用して空気を循環させると、除湿効果がさらにアップします。
◆窓を開けて換気する
沖縄は風が強い日も多いため、窓を開けて換気するのも良い方法です。対角線にある窓を開けると、空気の通り道ができて室内の空気がすばやく入れ替わります。
ただし、外の湿度が高い場合は逆効果になることもあります。
湿度の高い空気を部屋に入れてしまうと、かえって室内がジメジメしてしまいますので、天気予報などで湿度をチェックしてから換気するようにしましょう。
◆エアコンを上手に使おう!カビ対策も忘れずに
室温が高いときには、エアコンを使って温度と湿度を調整することが効果的です。
ただし、内部にホコリが溜まっているとカビが繁殖しやすくなり、アレルギーの原因になる可能性があります。
エアコンに限らず、ホコリはカビの栄養源になります。
愛犬や愛猫がよく過ごす場所は、こまめに掃除を行い、アレルゲンとなるものを取り除いて清潔な環境を保ちましょう。
▼愛犬や愛猫が快適に暮らせる環境づくりについて詳しく知りたい方はこちら
愛犬や愛猫の様子に「いつもと何か違う」と感じたときは、迷わず動物病院にご相談ください。
「まだそこまでひどくないし、様子を見ても大丈夫かも」と迷ってしまう方もいるかもしれません。
ですが、犬や猫は本能的に痛みや不調を隠そうとする動物です。飼い主様から見て異変が分かる状態であれば、すでに体に負担がかかっている可能性があります。
受診して特に異常がなければ、それが安心につながります。
もし病気が見つかった場合でも、早い段階で対処できれば重症化を防ぐことができます。
元気はあるのに咳やくしゃみが止まらない場合や、じっとしていたのに呼吸が荒い場合などは、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。
<こんなときは、すぐに動物病院へ>
以下のような症状が見られるときは命に関わる可能性もあるため、すぐに動物病院へ連絡・受診しましょう。
・ぐったりして反応がない、または反応が鈍い
・舌や歯ぐきが白っぽくなっている(健康なときはピンク色です)
・うつ伏せで首を伸ばして苦しそうに呼吸している
夜間や休診日の場合は、救急対応の動物病院やかかりつけの病院に電話で連絡し、指示を受けてください。特に呼吸が苦しそうなときは、ためらわず一刻も早く対応することが大切です。
沖縄のように湿度が高い地域では、アレルギーによる咳やくしゃみ、呼吸の乱れ、そして熱中症などに注意が必要です。特に梅雨の時期や夏場は湿度が80%を超える日も珍しくないため、除湿機やエアコン、サーキュレーターを活用しながら、湿度が60%を超えないように工夫しましょう。
湿度が高い日に咳やくしゃみ、呼吸が荒いといった症状が見られた場合は、なるべく早めに動物病院を受診しましょう。
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