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沖縄は1年を通して気温や湿度が高く、特に夏場は「熱帯夜」が続くことも多いため、犬や猫の睡眠の質が下がりやすくなります。
眠りが浅くなると、食欲や免疫力の低下、ストレスなどにもつながる可能性があるため、快適な睡眠環境を整えることがとても大切です。
特に、体温調節が苦手な短頭種(フレンチブルドッグやペキニーズなど)や高齢の犬・猫、暑さに弱い長毛種は注意が必要です。夜間の過ごし方が体調に直結することもあるため、就寝時の環境づくりが大切です。
そこで今回は、沖縄にお住まいの飼い主様へ向けて、熱帯夜を健康に過ごすための5つのポイントをご紹介します。
■目次
1.犬や猫の理想的な睡眠環境とは?
2.ポイント①|エアコンの使い方を見直す
3.ポイント②|寝床の素材と配置を工夫する
4.ポイント③|室温と湿度を一定に保つ
5.ポイント④|日中の様子から睡眠の質を見直す
6.ポイント⑤|熱中症のサインを早めにキャッチする
7.まとめ
理想的な睡眠時間は犬だと1日あたり12〜14時間ほど、猫は14〜16時間ほどといわれています。
また、人と同様にレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を繰り返しますが、犬や猫はレム睡眠の時間が比較的長いというのが特徴です。
<良質な睡眠がとれているときのサイン>
・起きている間は元気に過ごしている
・多少の物音がしてもすぐに起きない
・横向きや仰向けで脱力して眠っている
・白目や半目のまま眠っていることがある
これらのサインが見られない場合は、睡眠の質が十分ではない可能性があります。
そのため、室内の温度や湿度を調整し、自然に体温調節ができる環境を整えることが大切です。
夏の沖縄では、夜になっても気温が下がらない「熱帯夜」が珍しくありません。
そのため、犬や猫の健康管理のために24時間エアコンを稼働させているご家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、エアコンの風が苦手な犬や猫も意外と少なくありません。風が直接体に当たることで不快に感じる場合や、寝つきが悪くなることもあります。
そのため、風量を「弱」に設定する、風向きを上向きにするなど、風が直接当たらないように工夫することが大切です。
また、適切な室温の目安は以下のとおりです。
・犬:16〜21℃
・猫:20〜23℃
<エアコン代を抑えるコツ>
・フィルターをこまめに掃除する
・室外機に日よけを設置する
・扇風機やサーキュレーターを併用する
・風量は「自動設定」にする
こうした対策を取り入れることで冷房効率が上がり、省エネにもつながります。
熱帯夜を快適に乗り切るためには、寝床の工夫も欠かせません。
メッシュ素材など通気性の良い寝具を選ぶ、すのこベッドを使用して床との間に空気の通り道をつくるなど、熱がこもりにくい工夫を取り入れましょう。
また、寝床の設置場所にも配慮が必要です。
直射日光が当たらず、エアコンの風が直接当たらない静かな場所に整えることで、より落ち着いて眠ることができます。
加えて、冷却マットや冷感素材のベッドを取り入れるのも効果的です。ひんやりとした感触が体温の上昇をやわらげ、快適な睡眠をサポートします。
もし、すでに使い慣れた寝具を使い続けたい場合や、新たに寝具を購入するのが難しい場合には、身近なものでできる冷却対策も効果的です。
例えば、ペットボトルに水を入れて凍らせたものをタオルで包み、寝床の近くに置いておくと、周囲の空気を数時間ひんやりと保つ効果が期待できます。
犬や猫は、湿度の変化にもとても敏感です。特に蒸し暑い夜は体温調節が難しくなり、睡眠の質が下がってしまうおそれもあります。
就寝中も環境が安定するように、エアコンの除湿機能や除湿機を上手に活用することで、最適な湿度(目安は50%~60%)を保ちましょう。
夜間はこまめな温度調整が難しく、急な雨などで湿度が急上昇することもあります。
その影響で、思っていたよりも室温や湿度が高くなり、犬や猫の睡眠の質が低下してしまうことがあります。
以下のような様子が日中に見られた場合は、睡眠不足のサインかもしれません。
・元気がない
・食欲が落ちている
・イライラして落ち着かない様子がある
こうした変化に気づいたときは、寝床の環境や室温・湿度の設定を見直すことが大切です。
▼夏に増える食欲不振についてはこちらで解説しています
夜間でも、室温や湿度が上昇すると熱中症を引き起こすおそれがあります。
以下のような症状が見られたら、すぐに対応しましょう。
・口を開けたまま浅く速い呼吸をしている(パンティング)
・よだれが増えている
・ぐったりして動かない
このようなときは、室温を下げる、保冷剤や濡れタオルなどで体を冷やす応急処置を行いながら、夜間診療に対応している動物病院へ電話し、できるだけ早く受診しましょう。
▼熱中症予防のケアについてはこちら
人と同じように、犬や猫にとっても質の良い睡眠は健康を保つうえで欠かせません。
特に、沖縄のように1年を通して高温多湿な環境では、睡眠中の暑さ対策がとても重要です。
エアコンの適切な使用や冷却グッズの工夫、寝床の見直しなど、できることから無理なく取り入れることが、快適な睡眠環境につながります。
毎日の生活の中で気温や湿度の変化に気を配りながら、愛犬・愛猫が安心して眠れる環境を整えていきましょう。
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